シロとクロ

「鉄コン筋クリート」を見にいった。
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松本大洋の漫画のなかでも、一押しの名作だと思うんだけど、映画もやっぱりずっと胸が苦しかった。
クロがね・・・、痛いんだよね。とっても強いクロだけど、いいしれない悲しみとさびしさと絶望を内包していて、ギリギリのところでバランスをたもっているみたい。
クロが闇の世界に吸い込まれないのは、シロの存在があるから。
シロはバカみたいに単純で純粋で一見弱そうで、クロに依存しているように見えるけれど、
街も人も真っ暗闇の世界に飲み込まれないためには、
シロのような無垢な魂が必要なんだと思う。
そうミヒャエルエンデの「モモ」のような存在。

クロのような人に昔あったことがある。
今、どうしているだろうか?

きぢはなかなか「鉄コン筋クリート」と言えない。
「鉄筋コンクリート」と言ってしまうみたい。
だから、映画館の窓口で「コトリ、言ってくれる?」とたのまれた。
が略して「鉄コン」というのを知って、「よし!」とうれしそうだった。

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