緑のシャセツ「選択基準はあるか」
オニババが言った。
「この鍋を直してくれないか」
妖精が言った。
「この鍋を船に乗ってのお姫さまに渡してくれないかなぁ」
オニババは好きじゃないけど、
鍋を直すのは簡単。
妖精は尊敬しているけど、
鍋を届けるには手間がかかる。
どちらかを引き受ける場合、
僕は迷わず妖精の仕事をする。
生きていると、
このような選択の連続だ。
そして、僕には選択基準がある。
絶対それに従う。
例外はひとつもない。
「気分がいい」方を選ぶ。
「やりたい」「その人のためなら」と
素直な自分の気持ちに従う。
他人の気持ちや言動を
コントロールすることはできない。
「どうして、あの人は...」という発想もない。
この世はうまくできている。
非常にうまく、完璧に。
花屋で働く女性が、
美しいのはなぜか。
その理由がわかったら、
人生は楽しくなるだろう。
「さあ、一輪買って、
あの人にプレゼントしよう」
妖精の仕事をしたら、
可愛いマシュマロ菓子をもらった(下写真)。
これを日本では報酬と呼ぶ。